好きな話

■ シャノンのサイン

デイブ・スレピアンは定年退職を間近に控えており、アーロンの指導者であり共同研究者でもあった彼は、アーロンに自分のオフィスに来て好きな本を1冊選んで持って行っていいと伝えた。
デイブがまだ現役でいる間、アーロンは彼のオフィスに入って本を手に取る決心がつかなかった。
ある日、同僚が廊下でアーロンを見かけ、デイブが「全てを譲ることにした」と宣言し、誰でもオフィスに来て好きな本を1冊選んでいいと皆に伝えたと告げた。
本には「争奪戦」が起き、アーロンはついにデイブの申し出を受けるべきだと感じた。
デイブのオフィスに行くと、残っていた本はわずか数冊だった。その一つがゾンマーフェルトの『n次元幾何学』だった。
表紙の内側には「C.E.シャノン」という直筆のサインが記されていた!これはシャノンの所有していた本の写しであり、明らかにスレピアンを経てワイナーへと渡ったものだった。
この本が、nが無限大に向かうにつれて彼の有名な符号化定理へとつながったn次元幾何学に関する洞察をシャノンに与える上で役割を果たしたと推測するのは妥当である。
言い換えれば、これは情報理論の礎となったかもしれない宝物だったのだ!

IEEE Information Theory Society Newsletter December 2013 の The Historian’s Column より
https://www.itsoc.org/sites/default/files/2021-03/63nits04-DecWeb.pdf

David Slepian
Aaron D. Wyner

■ 通信路符号化をめぐる先陣競争

応用数理の遊歩道(30)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bjsiam/12/3/12_KJ00005769012/_article/-char/ja